第二章 闘いの幕開けあの日、俺は石を持って帰った。とてもきれいで不思議な光を放っているあの石をそのままにしておけるわけがなかった。しかし朝目覚めたときにはそんなことはすっかり忘れていた。枕元にある青い石をみて、昨日の全てを思い出した。と、同時に茜との約束も思い出した。「あっぶね。忘れるとこだった。」 時計を見るともう9時半を回っている。約束は十時だ。家がすぐそこだからまだまだ間に合う時間だ。 急いで着替え、家を出ようとした。出掛ける直前あの石が目に入った。 「う~~ん・・・・持っていくか」 ポケットに石を入れ家を出た。 間に合うように走っていた。 (この曲がり角を曲がれば・・・) そのときであった。 「お前が選ばれし者だというのか?笑わせるぜこんな餓鬼が。俺が倒してマスターに褒美をもらってやるぜ」 「な、何なんだこいつは・・・・」 そいつは、怪物と人を合わせたような奴だった。 「俺は選ばれし者、つまりお前を殺しにきたんだよ。後、蒼の兵器を奪いにな」 「選ばれし者?蒼の兵器?何のことだよ」 「何?まだ何も知らないのか?と言うことはドラコはまだ来てないということか。ふふふ。まぁどっちにしろお前は死ぬんだ」 と言うと、その怪物は襲ってきた。 「うわっやめろ」 そいつの爪が俺に当たる瞬間ポケットに入った石が光り輝いた。 石はポケットから出てそいつにぶつかった。 そして静かに俺の手へ戻ってきた。 「!?どうなったんだ」 「くそ、もう兵器はお前の手に入っていたのか。まぁ良い。お前はまだ何も知らないんだ。俺が倒されるわけがない。」 今度はそいつの爪が伸び、もう一度襲いかかってきた。 するとどこからともなく声が聞こえてきた 「君があいつを倒せると思う道具を思い浮かべるんだ。きっと石が力を貸してくれるよ」 「何?誰なんだ?そんなこと言ったって俺は武器なんて使ったこと無いし・・・」 もう声は聞こえなかった。 (俺はどうすれば?バスケぐらいしか得意なことなんて・・・) そう思った瞬間、石がまた光り輝いてバスケットボールぐらいの大きさになった。 「おわっなんだ?どうなったんだ?」 光が驚いていると、怪物は襲いかかるのをやめた 「こいつは蒼の兵器を使えるのか?」 怪物は驚いている。その隙に光は、やけくそになってそれを投げつけた。 「ぐわっ」 相当効いているようだ 「この野郎」 怪物は猛烈に斬りつけたり殴ってきたりした 「う、うわ、ぐっ」 ボロボロになりながらももう一度それを思いっきり投げつけた。 「だぁ~~~~~」 その瞬間に、光の身体がエネルギーに満ちて、炎のようなものに包まれた 「ぐわ~~~」 石が怪物に当たると、怪物はエネルギーのようなものに消滅させられた。 「はぁはぁはぁはぁ」 「なんだったんだあいつは」 一気に起こった色んな事に頭が混乱した。 するとまた声が聞こえた 「もうすぐあえるよ」 「一体あいつは何者だったんだ?一体君は誰なんだ?一体俺は何者なんだ?」 心身ともに疲れ切った光は、それ以上動くことも考えることも出来ずに気絶してしまった。 |